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コラム

「チガトク」看護部の現状とこれからについて

今回の「チガトク看護部通信」は、「チガトク」看護部の“現状と課題”、そして“これから”について、看護部長よりご紹介します。ご自身の目指すキャリアと重ね合わせながら、「チガトク」看護部で働くご自身を想像しながら、読んでくださるとうれしいです!

 

「チガトク」看護部が地域医療で担う役割

 

「チガトク」は茅ヶ崎市、藤沢市、寒川町からなる湘南東部医療圏にある一般急性期病院の一つです。このエリアは人口が漸増しており、高齢化率は全国平均よりも低いものの、人口10万人当たりの病院数は全国平均6.49院に対し3.44院と少ないという特徴があります※1。国の推進する「地域包括ケア」を少ない病院で実現するため、「チガトク」ならではの機能強化を続けています。

その中でも地域の在宅医療の強化に力を入れており、地域内に2院しかない「機能強化型在宅療養支援病院(単独型)」の認定を受けています。地域の在宅医療の中心として他院との連携を強化しつつ「かかりつけ病院」として機能することで、地域の高齢者がいつでもどこでも安心して受診できる医療環境の整備に貢献しています。また、神奈川県の「災害協力病院」の指定も受けており、災害拠点病院と連携しながら災害医療を担う機能もあります。

これらの機能を発揮すべく、「チガトク」看護部では「急性期~慢性期の看護」「在宅看護」「災害看護」を3つの柱とし、看護の質の向上に努めています。

スペシャリスト人材の育成・充実で地域医療に貢献

 

看護の質を上げるためには、当然のことながら基礎となる看護スキルの向上が欠かせません。より専門的な看護を提供するためには、スペシャリスト(専門看護師、認定看護師、特定認定看護師など)の資格認定も必要になります。

「チガトク」看護の“3つの柱”を高い質で提供できる人材の育成に向けて、クリニカルラダーに基づいた院内教育をベースに、スペシャリスト資格認定に向けた教育・支援も積極的に行っています。

また、現在はスペシャリストの数がまだ十分とは言えないため、資格取得者の採用を強化しつつ、資格をいかんなく発揮でき活躍できる環境の整備も併せて行っています。

スペシャリストの活躍が看護部全体への刺激となり、スタッフ同士で互いに高めあうことで看護の質が高まっていく。そんな環境の構築が目標です。

 

看護教育をアップデートしていく

 

「チガトク」看護部の教育体制は常にアップデートし続け、少しずつでも充実するように心がけています。現在では5段階のラダー教育が定着し、Eラーニングの導入により教育の効率化と均質化も進んでいます。また、マネジメントには「バランス・スコアシート(BSC)」を導入しています。BSCの活用により看護部の目標やその達成に向けた道筋、課題や成果を「見える化」することで、具体的で納得しやすい戦略のもと人材育成に取り組んでいます。

これまでの成果として、これまで教育に対して「受け身」がちだったスタッフの意識が変わりつつあり、最近では教育に対する意見や要望が寄せられるようになりました。各々がラダー教育に真摯に取り組み続けたことで、「地域や患者さんのために」という「想い」が芽生え、自発的なキャリア形成が根付いてきた証だと、とても嬉しく思っています。

 

患者さんのため、自分たちのためのコミュニケーションスキル強化

 

「チガトク」には新卒から既卒まで幅広い年齢層の看護スタッフが在籍しています。ライフステージやライフイベントが異なるスタッフ同士が、お互いを尊重し、イキイキと働けるように、環境や制度の整備に加え、「コミュニケーションスキル」の向上に積極的に取り組んでいます。中でも「傾聴力」を伸ばしていくことは、看護の質向上のためにも、スタッフ間の関係をよりよくするためにも重要だと捉えています。

看護部の責任者として、私自身も「傾聴力」を意識しており、看護スタッフとの面談にできる限り多くの時間を割いて、現場の意識や想いを確認するように努めています。看護師という同じ目線でスタッフそれぞれの看護観や想い、キャリア形成に向けた希望などを「傾聴」し、必要な支援を考え、行動計画を一緒に作り上げていく。まだまだ道半ばですが、こうした風通しの良い組織風土を作り上げることが私の目標です。

 

これまでのキャリアを「チガトク」で活かす

 

「チガトク」看護部では多様なスタッフが活躍しています。「患者さんファースト」であること、そして「看護に真摯」であること。看護師として当然のことであり、おろそかになりがちなことですが、「チガトク」看護部が大切にしている姿勢です。相手をおもんぱかり、最善を見極め行動できるスタッフは、患者さんや周囲のスタッフから信頼を得ています。

例えば、ワークライフバランスを上手に取りながら、キャリア形成にも積極的に取り組んでいるキャリア20年以上のスタッフがいます。このスタッフは誰の話でも共感的な態度で傾聴でき、自分の考えや経験に基づいて意見やアドバイスをアサーティブに伝えられることが、多くの患者さんや先輩後輩問わず周囲のスタッフからとても好感を持たれています。こうした姿勢やスキルを多くのスタッフに学んでもらうために、後輩の育成にも積極的に関わってもらっています。

 

「チガトク」はスペシャリストの採用を強化していますが、ここ最近、皮膚排泄ケア認定看護師と感染管理認定看護師が入職しました。両名とも他院で培ったスキルを「チガトク」の環境に合わせてブラッシュアップし、その実力をいかんなく発揮してくれています。また、感染対策向上加算が取得にもつながり、診療の質向上とともに経営にも貢献しています。ほかにも、他院での経験やカルチャーの共有が他スタッフの刺激になっています。「チガトク」や徳洲会グループのカルチャーと良いシナジーが起こり、「チガトク」看護部の成長につながるものと期待しています。彼らの活躍については次号以降に詳しくご紹介しますのでお楽しみに!

これからの「チガトク」、そして「チガトク」看護部の成長に是非期待してください!

参考URL
※1日本医師会 地域医療情報システム
神奈川県 茅ヶ崎市|地域医療情報システム(日本医師会) (jmap.jp)

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